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【vol.1 目次】

Q1: 美白って、本当に効果はあるの?

Q2: 「落ちない口紅」って、どうしてカサカサするの?

Q3: 化粧品って、原価はいくらなの?

Q1:美白って、本当に効果はあるの? 】
A1】美白は昔からあり、アジア地域では根強いテーマです(白人はもともと白いですから)。

コーセーの<雪肌精>、資生堂の<ホワイティア>、カネボウの<赤い美白シリーズ>などが売れているようです。

さて、美白の効果についてですが、結論からいって「効果はある」といっていいと思います。

ただし、「同一メーカーの同一商品を3本以上使い続けた場合」です。

肌にあうあわないがありますから、「肌にあったものを」3本以上使い続けることが、一般的には効果が出る条件といわれています。

化粧品メーカーでは、美白なら美白、シワならシワの専門研究チームを持っています。

各メーカーの研究所では特許をとるような成分も含めかなり研究していますから、そのメーカーの「美白理論」を信じて、使い続けることが大切です。

化粧品5大メーカー、つまり資生堂、カネボウ、コーセー、ソフィーナ(花王)、マックスファクター(P&G)の美白商品であれば、まずまちがいがないでしょう。

男性は化粧品に関しては浮気しないといわれています。

つまり、一度使い続けた化粧品はめったに変えません。

高校生のときに使い始めた整髪剤は中年、老年になるまで使い続けていきます。

ですから化粧品の棚も下の方の目に付かないところにあるのです。

男性は銘柄を指定していますから、どんなに買いにくいところにあっても探し出して買ってくれます。

メーカーにとってはありがたい存在ですね。

一方、女性はとかく浮気性で(?)、「一つの化粧品を使い続けるよりもどんどん違う化粧品へと乗り換えていく人が多い」ことが統計で出ています。

特に、「新製品」「限定品」という言葉に弱いですね。

美白については、同一化粧品をぜひ根気強くお試しください。

Q2:「落ちない口紅」って、どうしてカサカサするの? 】

A2】カネボウが10年くらい前に発売した落ちない口紅<テスティモ>は、常識をくつがえす商品として大ヒットしました。

現在では資生堂<ピエヌ>、ソフィーナ<オーヴ>など、各社がラインナップしていますが、当時としてはまさに「目からウロコが落ちた」化粧品としてヒットしたのです。

口紅に求められる主な機能は、色や香りを別にすれば、「落ちないこと」「うるおうこと」の2つが挙げられます。

この「落ちないこと」と「うるおうこと」の2つは相反する機能で、両立がとても難しいのです。

落ちないためには油性の成分を使えばいいですし、うるおうためには水性の成分を使えばいいのですが、油性・水性は相反する性質ですから一つの口紅にするのは難しいのです。

化粧品メーカーの苦労と工夫は、ここにあります。

さて、「落ちない口紅」では、揮発性のオイルを使っているものがほとんどです。揮発性とは「蒸発する」という意味ですから、オイル、つまり口紅が乾くときに唇の水分を一緒に蒸発させてしまいます。

落ちない口紅を塗った状態は、「乾いた水たまり」を想像してもらうといいでしょう。

乾いた水たまりはカサカサしていて、固いですよね。

あの状態に唇がなっていると思ってください。

別のイメージでいえば、油絵の絵の具です。

絵の具を重ね塗りしても色が混じり合わないのは、揮発性のオイルを使っているからです。

油絵の表面はいかにもカサカサしています。

「落ちない口紅」が油絵の絵の具なら、唇はカンバスということになるのでしょうか(?)

一般に、口紅の商品寿命は2年といわれています。

2年たつと「新色」も「廃色」になることが多いです。

各メーカーとも色、香り、機能(落ちないとか、うるおうとか)を変えて、半年をめどに新商品を発売することが多く、春夏の新色は1月、秋冬の新色は7月に発売されます。

毎回新製品のアイディアを出すのはたいへんです。

そこでよく行われるのが、リバイバルですね。

10年前に「新色」として売り出したカラーを、また「新色」として売り出すわけです。

まったく10年前のままのこともありますし、ちょっと成分・色味を変えて、というときもあります。

使わなくなった口紅も、10年くらいとっておけば「新色」になるかもしれませんね。

2年で新商品が出るということは、化粧品メーカーにとって口紅の在庫は頭が痛い問題です。

まごまごしていると、次の「新色」が発売になって古い在庫になってしまうからです。

海外へ輸出したりして在庫を一掃するよう努力はしますが、なかなかさばききれません。

そこで、化粧品メーカーがよくやる手は、「容器を変える」という離れワザです。

中身は同じでも、容器が違えば違う口紅として売ることができますから、「新商品」として別の販売ルートにのせてしまいます。

たとえば、コンビニ用の安い商品とかへ…。

ところが、あまりに徹底したコストダウン商品であるために、容器のデザインまで手が回りません。

つまり、昔の容器の形のまま、デザインを少し変えただけでコンビニに並んでいるということがよく起こります。

容器を作るには「金型」というものが必要ですが、その金型が一緒なんですね。

コストダウン商品ですから、新しい金型を作れないのです。

今度コンビニに行ったら、口紅の容器に注目してみてください。

少し前の高い商品と同じ形をしている容器に出会えたら、それはリニューアル商品であること間違いなし。

けっこうお得な化粧品かもしれません。

Q3:化粧品って、原価はいくらなの? 】

A3】化粧品価格の内訳は、製造原価、宣伝費、開発費、販売経費(人件費)などからなっています。

もちろん、化粧品の種類によっても違いますが、たとえば定価1万円の化粧品があったとしますと、製造原価はおよそ4〜5%といわれています。

つまり定価1万円の化粧品なら、製造原価はおよそ400円〜500円ということになります。

化粧品製造メーカーは本当にボロもうけです。

しかも化粧品そのもの、つまり化粧水や美容液そのものの製造原価よりも、容器代の方が高いのがふつうです。

500円の製造原価のうち容器代の方が高いのですから、化粧水そのものの値段は推して知るべしです。

さて、その500円の化粧品がなぜ1万円になってしまうのか、考えてみます。その秘密は「化粧品の流通過程」にあります。

化粧品はその流通過程と商品コンセプトから、「セルフ商品」と「制度品」の2つに大きく分けることができます。

「セルフ商品」は、製造工場から本社、問屋、小売店と流れていくごくふつうの流通形態です。セルフは利益率が少なく、安い化粧品はたいていこの「セルフ商品」です。

ドラッグストアの化粧品棚で、並んでいる商品を消費者が勝手に買い物かごに入れて買っていく、そんな化粧品ですね。

「制度品」は、化粧品業界にとって主力の流通形態です。

典型的な例でいいますと、デパートの1階に化粧品販売員が常駐し、「何かお探しですか?」といって対面販売をする、あの流通形態です。

「セルフ」に比べると単価がはり、化粧品メーカーの顔とも呼べる商品ラインナップがそろっています。

制度品の化粧品は、工場で生産した後、本社へ納品され、そこから販売会社へ渡り、さらに小売店へと運ばれていきます。

さきほどの1万円の化粧品の例でいいますと、工場が500円の経費で造り2000円として本社へ、本社は6000円として販売会社へ、販売会社は1000円のマージンをのせて小売りへ7000円で納品します。それを小売りが1万円で一般のお客さん、つまり消費者へ売るわけです。

整理しますと、一般的には

製造工場   製造原価500円  売価2000円(もうけ1500円。約15%)

メーカー本社 仕入値2000円  売価6000円(もうけ4000円。約40%)

販売会社   仕入値6000円  売価7000円(もうけ1000円。約10%)

小売店    仕入値7000円  売価1万円(もうけ3000円。約30%)

消費者    買値1万円 (高い!)

たった500円の化粧品が、制度品の流通過程を経ていくだけで、1万円になってしまうのです。化粧品ってボロいもうけですねえ。

本社の取り分が40%と多いですが、本社はテレビCMや雑誌広告を派手に打たなければなりませんから、宣伝経費もだいぶん含まれています。

大筋の仕組みはこんな感じですが、化粧品業界には「バックマージン」という特徴的なシステムがあり、これが化粧品業界をわかりにくくしています。

メーカー本社は小売店に対し、「毎月の仕入額」にみあう「バックマージン」を支払っているのです。

化粧品メーカー本社が、小売店の毎月の仕入額に対し支払うマージンは最高で15%、ふつう7〜8%くらいです。

1万円の化粧品でいえば、700円から800円がバックマージンとして小売店に還元されるわけです。

小売店にしてみれば、バックマージンを含めて仕入額を考えると6200円で仕入れられることになります(本来の仕入れ7000円−バックマージン800円)。

それでも「20%、30%引き」みたいなセールを小売店が行えば、小売店自身のもうけがほとんどなくなってしまうことがおわかりいただけるでしょう。

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